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ダヤンさん@『でれでれ草の英語塾』⑧ 転載不可

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2016-10-19 おまたせしました。片目のダヤンさんによる『でれでれ草の英語塾』の時間です。

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でれでれ草様及び読者の皆様:

御世話になります。片目のダヤンです。

今回は、「読書の秋」に相応しい著作の紹介で、私もちょっと興奮気味。

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私がこの「アイリーン・ネミロフスキー」の名を知り得たのは、サラリーマン時代の終期―役員辞職の申し入れが受理され、最後の退任挨拶でアメリカとカナダの支社を廻った2008年の秋。それもニューヨークだった。

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当時の私の出張パターンは、日本を土曜日の夕方に経ち、北アメリカ大陸東部地区に同日土曜日の夕方に着くことだった。このスケジュールの利点は、

①機内でアルコールをタップリ摂取しているから、爆睡できること

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②また、気圧上昇等の理由で、時差ボケと二日酔いがほぼ消えていること

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③そして、入国審査を終え、ホテルに着くのが18時前後だから、自然と食欲が湧いてくる。

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そんな感じ。

 

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そして、出張先での日課は日本と同じ、

毎朝5時に起床して周囲を散歩(海外ではこの時に新聞を購入)して、

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ゆっくりシャワーを浴びて朝食。

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特に、ニューヨークでの楽しみは、「ニューヨーク・タイムズの日曜版」を購入することだった。

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これは本当に面白かった。「ブック・レビュー」から「旅行」「食事」「投資」「不動産」「演劇」「映画」等までが本体の新聞と一つの新聞になっていた(当時)。

厚さは大体、10~15センチ㍍ぐらい。

そのブック・レビューこと「書評」にアイリーン・ネミロフスキーが大々的に出ていた。勿論、すべて「ベタホメ」の記事。この後、彼女はイギリスのブッカー賞を受賞することになる。それも、死後数十年も経って受賞することは、画期的なことだった。

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彼女の生まれは、1903年だから明治36年。

その死去は、1942年だから昭和17年で、儚い39年の生涯だったことが判る。

それも、死去理由がナチス強制収容所アウシュヴィッツ」での腸チフスだった。通常のユダヤ人収容者は、毒ガス(チクロンガス)後の焼却・滅却処分。

従って、収容所での疾病が彼女の直接死因。

私が購入したのは、エブリマンズ・ライブラリー社(EVERYMAN’S LIBRARY)の著作本で、(DAVID GOLDER)(THE BALL)(SNOW IN AUTUMN)(THE COURIROF AFFAIR)が収められている。

購入したのは、常宿ウェスティンNYC近くの大型書店。

日本と同様に、アメリカの書店員も感じがイイ。

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この時、私はその女性の書店員に、

「職を探すと同時にアイリーン・ネミロフスキーの著作本を探している」

と告げると、

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リーマン・ブラザーズの方もそう云います」

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だって。

当時は、リーマンショックがあった。

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=DAVID GOLDER=

NO”, SAID GOLDER, tilting his desktop so that the light shone directly in to the Simon Marcus who was sitting opposite him on the other side of the table. For a moment GOLDER observed the wrinkles and lines that furrowed Marcus’s swarthy face whenever he moved his lips or closed his eyes, like the ripples on dark water when the wind blows across it. But his hooked eyes with their Oriental languor remained calm, bored, and indifferent. A face as unyielding as a wall. GOLDER carefully lowered the lamp’s flexible metal stem.

“A Hundred, GOLDER? Think about it. It’s a good price”, said Marcus.

“NO”, GOLDER murmured again, then added. “I don’t want to sell”

Marcus laughed. His long white teeth, capped in gold, gleamed eerily in the darkness.

それで、二人の関係を説明しますネ。

GOLDER & MARCUS

Buyers and Sellers of Petroleum Products

Aviation Fuel. Unleaded, Leaded, and Premium Gasoline.

White-Spirit. Diesel. Lubricants.

New York, London, Paris, Belrin

 

そして、彼らの本社事務所は、エッフェル塔近くのパリにある。

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私的にこの会社は、ブリティッシュ・ペトロリアムと合併したロイヤル・ダッチ・シェルの原型モデルにも見える。そう、このゴールダーこそがフランスのロスチャイルド家のギイ・ド・ロスチャイルドの父親だったかもしれない。

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カンの良い方は、序章の英文を読んで判ったハズ。

これは、二人の石油元売り販売会社での競合他社への売却、即ち、合併話を共同経営者の一人である「サイモン・マーカス」が「デイヴィッド・ゴールダー」に持ち込んだ。しかし、頑固一徹のゴールダーは中々、クビを縦に振らない。最近の出光石油と昭和シェルの合併が無期限に延期になったと、同じこと。

そして、サイモン・マーカスの自殺後、更なる不幸がゴールダーに襲いかかる。

このマーカスの自殺後の葬儀でもネミロフスキーは、「ユダヤ的」なエピソードをタップリ描写している。その悲しみ暮れるマーカスの細君と葬儀屋に向かって、ゴールダーはこう言い放つ。「葬儀代金を半分にしろ」と。葬儀屋が恐る恐るその理由をゴールダーに訊くと、「それをもってユダヤ人が長続きしている訳だ」(That’s why We can have long live)と。にべもない。

 
 

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最終章では、こんな記載。

“Sir, can you still hear me?” the boy asked fearfully.

The evening light pouring in from the porthole fell straight on to GOLDER’s face. The boy shuddered. The time it really was the end. The wallet remained open in the outstretched hand. He grabbed it, counted the money, slipped it into the pocket, then put the envelope with the two addresses under his belt.

“Is he finally dead?” he thought.

He reached out towards GOLDER’s open shirt, but his hands were shaking so violently that he couldn’t manage to feel whether the heart was still beating.

He left him there. He watched backward towards the door on tiptoe, as if he were afraid to waken him. Then, without looking back, he ran out.

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もう、完全に文学の中でも高い文学性を帯びた作品と思いませんか?

リゾート先のニースのホテルのプールサイドで、ゴールダーが心臓発作で倒れると、そのホテルのボーイは医者や救急車を呼ぶことなく、そのゴールダーの財布を抜き取ってしまい、トンズラ。某国の皇室「マサコ」顔負け。

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そして、このアマは「犬肉」のネコババ。ウチの飼い猫、下品な表現でゴメンナサイ。このオチは、巨大なウンコで便器を詰まらせてしまうところ。

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これって、私が大学1年の時に行ったインドの「ガンジス河」のエピソードを想起させる。川上から流れてくる花輪が一杯の「棺」には、民衆が群がる。何故なら、その花輪の一輪でも抜き取れば、転売できるから。

一方、貧乏人の「棺」には、誰も目もくれない。何故なら、死体は生焼けで、花輪がないから。

やっぱり、来年のゴールデン・ウィークあたりに有志でインドに行きましょうか?

平家物語と三島由紀夫を追体験する旅かも?

私がこの短編小説「デイヴィット・ゴールダー」を読み終えて思ったこと。

故ジョン・レノンが喝破した「お金で愛を買うことはできない」((You) Can’t buy me love)と、同じ哲学の座標軸で、「お金でビジネス・パートナーを買うことはできない」((You) Can’t buy your business partners) 時間と近所に洋書店がある方は、是非とも原書で御読み下さい。

それから、この短編小説を書き終えた時、ネミロフスキーは僅か25歳で、ソルボンヌ大学在籍時だった。

フランシス・フォード・コッポラが最初のゴッドファーザーの原案を考えたのも同じ25歳の時で、撮り終えた時が27歳だった。

欧米社会って、まるで天才「モーツァルト」のような人物が30~50年周期で登場するのは、紛れもない事実。この差はどっから出るのでしょうか?

万が一、このブログをそのコッポラ氏に近い方が読んでいたら、彼にこう告げて頂きたい。この「デイヴィッド・ゴールダー」は、アナタが映像化するために誕生した作品。だから、是非とも映画化して頂きたい。ゴットファーザーや地獄の黙示録を凌駕するかもしれないから。

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「配役一覧」

デイヴィッド・ゴールダー役:「ロバート・デニーロ

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サイモン・マーカス役:「アル・パチーノ

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サイモン・マーカスの細君役:「ソフィア・コッポラ」(コッポラ氏の娘)

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クイズがなかった?

次回もこのネミロフスキーの「クリロフの事件簿」(THE COURIROF AFFIR)で、タップリと。差ながら、TOEICテストのREADING PARTそのものかも?

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これも私が大好きな小説で、「ユダヤ系ロシア人の軍人が純粋ロシア人の上官を銃で殺害してしまい、その逃亡・逮捕後、軍法会議に掛けられる時からストーリーが始まる」。やはり、アイリーン・ネミロフスキーは天才作家だった。これは、私の紛れもない感想と評価。

では、片目のダヤン 

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追記

今後の夢は、片目のダヤンがこのアイリーン・ネミロフスキーを「完全超訳」すること。恐らく、日本語訳は、英語から訳している(本文と同じ)。でも、原文のフランス語はちょっと違う。ジョイス作品のように、言語による「言葉の遊び」が随所に散りばめられている。これは原文を読まないと、判らないハズ。

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それから、最後に大事なことを。このネミロフスキーも旧ロシア(現ウクライナ)の「キエフ」生まれ。この地方に誕生するユダヤ人って、本当に優秀な者が多い。これも事実。彼女は、この作品をロシア語やヘブライ語やイーディッシュ語でも書けたハズ。だって、日本で数カ国語に分けて書けた作家は、平家物語(世界最古の文学の一つ)の時代から、皆無でしょう?

 

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