いい話
ロシアで40~50代は「кузьмич(クズミチ)」と呼ばれている
日本で40代は氷河期世代と呼ばれているが、ロシアで40~50代は「кузьмич(クズミチ)」と呼ばれている。厳密に言うとクズミチとは90年代に青春時代を過ごした男性のことで、特別軍事作戦後にこの言葉がネットで広まった。要は今ウクライナで露軍の主力として戦っている世代のことを指す。
クズミチの特徴は、露軍の新兵の扱いが今より悲惨だった時代に兵役経験があることと、90年代という過酷な時代に多感な時期を過ごしたこと、そして、現在の社会的ステータスが高くないことである。ある意味、踏んだり蹴ったりな世代だが、こういった経歴ゆえに、忍耐力があると思われている。
時代と国家に翻弄されているクズミチだが、子供のころは大祖国戦争の従軍経験者が多数いたので、ソ連式の愛国教育をがっつり受けている。そして、90年代にロシアが厳しい時代を迎えたのは西側のせいで、それが原因で自分たちが暗黒の青春時代を過ごすはめになったと信じている人も多いらしい。
また、俗説だが、彼らは耐えることに慣れているのでフットワークが重く、兵役が嫌だと思っても国の命令に素直に従う。兵役から逃れるためにロシアを脱した人は20代30代の若い人が多い。これは若い世代にはITに明るい人が多く、住む場所を選ばずに稼げる人が多いことも関係していると思う。
兵士の平均年齢が高いのは由々しき問題だが、生きた時代、そして学校や軍で受けた教育を考えると、若い世代よりクズミチのほうがタフで兵士向きのように思える。そして、戦地から祖国に帰った彼らに社会が冷たいのも納得できる。いくら国が英雄として祭りあげても、40代のおっさんだから。
まあ、私も40代なのでいろいろ思うところもあるが、20代だったら、戦争に自分の人生を潰されてなるものかと考える人が多いはず。だが、40代ともなると、これから先の人生あまりいいこともなさそうだし、なるようになるしかないな、という心境に達してしまう人も、独り身なおさらいそうである。
ちなみにクズミチはロシアに何カ所かある地名だが、それ以外に2通りの意味がある。1つ目が、サッカーで特定のチームのファンというわけではないが、ヒマワリの種を食べながらビールを飲んで、呑気に試合を観戦している人たちのことである。彼らクズミチは熱心なファンからは嫌われている。
2つ目が、1995年に公開された露の大ヒットコメディ映画『Особенности национальной охоты(民族の狩猟の特性)』に登場する猟師のおっさんの名前がクズミチである。今の40代50代なら映画館で見た人も多そうである。ただ、40代50代の兵士がなぜクズミチと呼ばれているのか、よくわからない
志願兵には熱烈なサッカーファンが少なくないので、その対比として動員されて集まった40代50代の兵士たちがクズミチと呼ばれているのか、それとも「クズミチ」という名前に「典型的なロシア人」という含みがあるのか、彼らが青春時代にクズミチの映画を見たからなのか、どうもはっきりしない。
クズミチについて。ネットミームとして広まった言葉なので、ロシア社会でどのくらい市民権を得ている言葉なのか、少し気になる。。
※https://twitter.com/kG21fzhfP65XFgg/status/1785407588764709197より
以上
あんびぃ🫧@anby_669
ウクライナでも主力は40代〜50代といわれてますね。
あちらは若年層減少による少子化回避が理由との事ですが
以上
90年代のロシアと言えば、ソ連崩壊後、グレートリセットした大変な時代だったはず。
エリツィン大統領たちはソ連時代の資産を外資に売り飛ばし、年金も社会制度も消失しました。まさに更地になったのです。貨幣経済すら崩壊して、ウォッカが貨幣のかわりをしていた大変な時代が続きました。
KGBのプーチンの登場で、新自由主義的な政治家やハゲタカなどの外資はロシアから一掃されます。プーチンは、石油と核でロシアを立て直しました
ロシアのプーチン政権は、一見独裁政権に見えますが、内実はKBGの合議制が続いてると思う。だから狂いがない判断ができるのだと思う。日本の場合、最高の人材は文系は財務省に集まりますが、ロシアの場合はKGBに集まります。
プーチンは何度か入れかわって別人にはなってますが関係さそうです。プーチンの独断ではなく、KGBが決めているからです。
当分、プーチン体制は続くでしょう。
関係ない話
うちの家紋にしたいな