質素倹約を選択したチャールズ三世と我関せずの皇太子妃
チャールズ三世の意図
旧大帝国の威信をかけて最大限にゴージャスな規模になった前回のエリザベス二世の即位式や、80年代のチャールズ皇太子の結婚式の時と違い、今回のチャールズ三世の即位式には、いろいろと気を遣うところが多かったみたいですね。
イギリス王家の場合、王冠や王杓などに使用してる宝石が、旧植民地から強奪してきたものだったり上納させたりしたものがおおく、今回の即位式においても旧植民地から「返せや」と、クレームが来てます。カミラ女王の王冠も、その辺の事情に触れないないものを選んだそうです。もちろん戴冠式用に新王と新女王のための宝飾品の新調もしませんでした。
どこの国もそうですが、イギリスは、経済がめっちゃ大変な状態らしいんですね。インフレがすごい、格差がすごい、コロナワクチソ後の病人数が半端ないらしい。そんな中で、チャールズ皇太子の意思を汲み、即位式の規模や資金も大幅にカットしたわけです。
Fiona@LucidWhim
「これは今週末のストリート パーティーのマップです…いや、私の間違いです。これはフード バンクのマップです」
以上
世界報道からは評価されませんが、チャールズ王は、聡明なお優しい君主だと思う。自分自身の一世一代の式典に、見栄と沽券を捨てて、来賓のための晩さん会や夕食会を丸ごとカットしたというのもその理由の一つでしょう。
また、戴冠式のおり、戴冠に使う王と女王の王冠なんかのアイテムは省略できませんが、ベルベッドのローブを着た高位の女性王族が頭部に装着するものとして、往来のティアラではなく、ヘッドピースにすることにしたのもそうじゃないかと思うんですね。
たしかに、生活に困窮して飢えている市民がいるのに、一方でギラギラしたティアラで富と特権を勝ち誇った王族のコントラストは確かにグロテスクではあります。ましてや、わざわざティアラを新調したりすると反感も買うでしょう。たぶん。
ソフィー妃は、ふんわりした帽子風のヘッドピースを着用しました。
でもギラギラした装飾品を新調した人がいるんですね。キャサリン妃と王女様です。
ダイヤモンドではなくクリスタルを使ってるそうですが、それなりに石が反射しますから、ギラギラ感がすごい。
さらに、そのデザインが、前回の即位式における、女王のおつきの女性たちと、デザインが妙に被ってしまう。
これって、うちらの国の即位の礼に例えると、皇太子妃と内親王の十二単のかさねの色が女官の青装束だった。「緑色が好きなんですよ!」と皇太子妃がごり押しした。そんな感じで、あれれ、と思っちゃうんですね。誰も止めないのかな、と。
止めなかったんだよね。
ウェストミンスター寺院に到着した妃がつけていたのは、ティアラのように見えて実はそうではなく、輝くシルバーの月桂樹のヘッドピースだった。ケンジントン宮殿もこれを認めた。
キャサリン妃がつけたのは、帽子デザイナー、ジェス・コレットとアレキサンダー・マックイーンのコラボによるもので、輝く銀地金とクリスタル、銀糸による葉の刺繍でできた豪華で風格あるヘッドピース。
これ、ケンジントン宮殿側のブブ漬けかな、と思っちゃう。
管理人のツイッターに
「ヘッドピースにされたのは国王の指示でティアラは着けないとあったと海外ニュースで見ました。キャサリン妃独自で決定したわけではないと思います」
とコメントをいただいたのですが、そういう国や王家の事情のもと、わざわざジュエリーを新調するかな、しかもこのデザインを選ぶんかな、「これは前回の即位式では主役の王族ではなく、おつきの人が被ってたデザインと被るから、今回はちょっと・・・」、と、だれも止めんかったんかな、不思議やな、と管理人は思ったわけです。
そう、不思議なのです。
「ワタシが気に入ったから、これにする」というのは、TPOというものを理解しない三浦瑠麗、正田美智子、小和田雅子と同じレベルなのかな、と。
芸能人のレポーター化が進む王太子一家
普段、ウィリアム王太子夫妻は、ご質素アピールや、庶民と同じ目線アピールがすごい夫妻なのです。
電車に乗ったり、パブに行ったり、
今回も、子供たちと市民との交流をしてます。
Prince Louis enjoying his s’more is a video I didn’t know I needed 😂
So cute! #BigHelpOut #coronation pic.twitter.com/4zYegY9SYF— CoutureAndRoyals (@CoutureRoyals) May 8, 2023
CoutureAndRoyals@CoutureRoyals
「プリンス オブ ウェールズは、家族が見守る中、スラウのスカウト センターでボランティアをしながら掘削機を操作しています。王室は、戴冠式の週末の最終日を記念する Big Help Out イニシアチブにボランティアとして参加しています」
以上
労働者の作業着扱いされているジーパンをはいた子供たち、妻と子供たちがマシュマロを焼くのを見守る父親、
ほんわかした写真や映像が取れるのですが、見えないところでは、事前にSPが入り爆弾などの危険物の調査をし、当日は参加者に対する荷物検査をし、警察犬の配置をし、結構な数のSPが警護のために動いているはずです。
こうしたパフォーマンスに飽きられたら、雲上人でない家族に、税金を使う必要はないと思う人が増えて、王室は廃止されるでしょう。
話をまとめますと、
賢いと評判で「市民の気持ちがわかる」アピールのすごい皇太子妃が、チャールズ王の「国が大変やから、戴冠式はできるだけ簡素にやる。だから即位式は、高位の王族女子は宝石ギラギラのティアラじゃなくてヘッドピースにしてな」という、意を理解しなかったことに違和感があるんですね。
キャサリン妃とシャーロット王女のヘッドピースのデザインも、わざわざこれを選ぶかな、とか、いろんな意味で違和感がありましたね。それだけの話です。
チャールズ三世の時代
恥も外聞もなく晩さん会さえカットしたチャールズ王と、パフォーマンスに徹する皇太子夫妻、どっちが国民を想ってるのか。その答えは出たと思う。
チャールズ王のご年齢を考慮すると、母上ほど長い治世にはならないと思う。ウィリアム王子の御様子を見るに、チャールズ王が最後の英国王になりそうですね。
チャールズ王の御代は、イギリス人がイギリス人でいられる最後の時代です。
短くとも濃い治世でありますように。