トランプのトリセツ
元外交官・石井正文氏「トランプのトリセツ」
時事通信 「トリセツ」で再登板に備えよ 「MMGA」と「風」がトランプ氏の肝
元外交官・石井正文氏
※2024年3月26日の記事
トランプ氏が大統領に返り咲くと、日本とその外交はどんな影響を受けるのだろうか。米国公使などを務めた元外交官の石井正文氏がインタビューに応じ、在日米軍が撤収されたり台湾有事が誘発されたりする可能性に触れつつ、トランプ氏の特性を踏まえて今から備えるべきだと強調。1期目で培った「トリセツ(取扱説明書)」に基づいて動くべきだと、具体策を交えて論じました。
(時事ドットコム編集部 榊原康益)
石井氏「自分のためになるかどうかと、風に乗る。この二つがトランプさんを見る上での肝です」
※まとめるとこんな感じ
①戦争と平和
・アメリカの軍隊を世界一にしたいという気持ちは強いが、戦争はしたくない。
・よくもわるくも、日本を含め、海外に対して関心がない。
※イランとは軍を使って戦争を起こすより、イランの要人をピンポイントで暗殺しました。それも国際法上問題があると思うのですが、1度も戦争をしない稀なアメリカ大統領でした。
② 米国ファーストではく、自分ファースト
石井氏「トランプさんは『MAGA(Make America Great Again)』と繰り返していますが、実のところは『MMGA(Make Me Great Again)』
・「すべては自分のため。自分にとって得かどうか、自分が目立つかどうかが一つの行動原理」。
・世間の風を読むことに敏感。流れを見定めたら、それに乗っかってバーッと走ります。
・ウクライナの件も、「なぜウクライナに大金を払わなければいけないんだ」「いつまで何のために戦争しているんだ」という流れがあるから、それに乗ってる。
・「流れ」を作ってやると、それに「乗る」。
③ 東アジアについて
・日韓:在韓米軍を撤収させることはあり得える。日本国内で「なぜ負担を日本だけが背負うのか」という「風」がおこれば、在日米軍もいなくなる可能性もある。
・台湾:台湾については、一言も公約めいたことを発していないのは、関心がない。第1期に閣僚をやった人のメモを見ても「彼は台湾にあまり関心がなかった」と書いてあった。
・米、中、台のだれも台湾有事を起こしたいと思っていないにもかかわらず、引き起こされるケースが二つある
① 台湾が独立宣言をする。
② 米国が台湾を守るつもりがないことが非常に明確になる場合。
トランプは、台湾に関心がないので、2番目のケースを意識せずに作り出してしまう恐れがある。
石井氏
「最低最悪の状態にならないよう、トランプさんが理解できるような風を吹かすこと。
”台湾を守ることは、半導体の技術や生産をコントロールするためにどうしても必要だし、台湾は重要な投資をしてくれる国になりうる”
”台湾を守るには日米同盟と米韓同盟がどうしても必要なんだ”
そういう風をどんどん吹かせば、風に乗っかる人だから「そうなんだ」となります」
④ 議会工作について
・今、議会工作に成功してるのは、1位イスラエル、2位台湾
・台湾は相当食い込んでいる。次期副総統の蕭美琴さんの活躍が大きい。
・トランプが信用する人やメディアを使う必要がある。トランプ自身を説得するのではなく、「風」を作る方がいい。
石井氏「一番強い人脈を持っているのは台湾なので、うまく連携しながら議会で働きかけるのが一番大事。同じような問題に接する台湾、日本、韓国、フィリピン、オーストラリア、それぞれの国が持つ最高の人脈を全て糾合し、同じメッセージを発すればすごい世論工作になります」
⑤ 安倍ちゃんの「トランプのトリセツ」
・外交官ではなく、議員さん同士でやってもらう必要がある。
・安倍ちゃんは、「風を吹かす」ための議会工作はしていなかったが、トランプ個人のトリセツを会得していた。
トリセツ1:ストーリーを作る「すべてトランプのためになる」「あなたがいるから、これだけ投資しているのだ」
石井氏
「”すべてのモノが彼のために”です。”これで世界平和になりますよ”と説明しても響かないので、”これをやると、あなたにとって具体的にこういう得がありますよ”というストーリーを作って持っていく。あるいは、「あなたがいるからこういう良いことが起きるんです」というストーリー。
安倍総理はトランプさんと会うたび、日本が投資をどんどん増やしていることを相当強調したと聞いています。実績を分かりやすく説明し、新しい投資があれば、”前回会った時からこれだけ増えた”、と示して、”あなたのアチーブメント(実績)だ”と」
トリセツ2:「風」を起こす。
石井氏
「トランプさんが理解できるような風を吹かすこと」
⑤ 北朝鮮との関係は…
安倍元首相の回顧録
「『トランプが実は軍事行動に消極的な人物だ』と金正恩(朝鮮労働党総書記)が知ってしまったら、圧力が利かなくなってしまいます。
『トランプはいざとなったらやるぞ』と北朝鮮に思わせておく必要がありました。私だけでなく、米国の安全保障チームも、トランプの本性を隠しておこうと必死でした」
・その本性を北朝鮮はもう知ってしまった可能性がある。北朝鮮は今、相手がトランプさんでも話をしようという雰囲気ではない。
石井氏
「北朝鮮は当時よりもずっと高度な、核とミサイルの能力を持ち、今はロシアともつながっています。中国が止めようとしたら、ロシアにすり寄ればいい。両方を天秤に掛けながら色んなものを引っぱり出せる、強いポジションにあると思っているでしょう」
以上
※全文はこちらから
※https://www.jiji.com/jc/v8?id=202403trumpishii 以上
「風に乗る」「自分ファースト」
・・・・・・トランプって、小池百合子のグレート版ってことやね。
それはそうと、耳は大丈夫だったんかな。
関係ない話
プロによるハローキティのドラムキットでスラッシュメタルを演奏
マイク・ポートノイがハローキティのドラムキットでスラッシュメタルを演奏する姿は見ものです
Mike Portnoy playing thrash metal on a Hello Kitty drum kit is a sight to behold pic.twitter.com/2puxsXviVE
— JayKeeley (@doomedparade) July 30, 2024
以上
なんだか、キティちゃんが、いじめられているように見えてしまう。